最高のヘッドセットと最低のコントローラの組み合わせ。それがHP Reverb G2。
日本HP公式サイトで(先行販売ではなく)一般販売が開始された2021年の1月末、すぐに注文を入れましたが「4月上旬にお届け」との納期回答。
気絶すること2か月、ついに届いたので早速試してみる。
結論は冒頭に書いた通りです。すでに海外レビューが複数上がっていてコントローラがrubbishという感じではあるのですが、もともとHTC VIVE無印を使っていたのでインサイドアウトトラッキングはどんなものかと思い購入した次第。性能とか評価はほかのレビューサイトを参考にしてください。
製品に日本語説明書は入っておらず、HP公式サイトからダウンロードになります。うちの環境で気づいた点とトラブルは以下でした。
- VirtualLinkに接続してはいけない
- USB3.0接続に相性がある模様
- 最高の画質
- 最低のコントローラ(ゲーム用途としては)
便利だと思われたVirtualLinkが唐突に頓挫した理由がこれか~と察したところです。RTX2080TiとかQUADRO RTXに搭載されているGPU側のUSB-Cディスプレイ出力につなぐな!と説明書に書いてあります。理由は消費電力が多すぎてGPUカードが不安定になるからとのこと。わかりみが深い。
最近の液タブはDP AltなUSB-C(いわゆるサンボル3)で接続するものが出てきているので、GPUにUSB-Cあると便利でしょーと思ってましたがRTX30シリーズでは削除されて、RX6000シリーズも6800と6700しかUSB-Cがないので(RX6600にUSB-Cがついてれば液タブ接続用に買うつもりだった)、次世代では完全になくなりそうですね。グラフィックス内蔵CPUを作り続けてるintelは自作向けマザーボードにDP AltなUSB-Cが乗る可能性がありますが、APUではないRYZENがメインのAMDマザーボードではDP AltなUSB-Cが乗る可能性はないでしょう(あったとしてもGPUからDPケーブルを引き回してマザーボードまたは拡張カードに接続したうえでUSB-Cに信号を乗せる必要があるのでダサい)。
うちのマザーボードはGIGABYTEのX570 AORUS XTREMEですが、Reverb G2をつないでも切断と接続を繰り返したり(デバイスドライバを開いておくとデバイスツリーが頻繁に更新されるので挙動がおかしいことがわかる)、そもそもWindows Mixed RealityでHMD未接続と出たり大変でした。BIOSはF33h適用で例の「AMDマザーボードでUSB2.0だと接続が切れる問題」が解消されているはずのバージョンになっています。今回はUSB3.0の話なので直接関係しないかもしれません。
ここに書いてあるのですが、認識しない場合はともかく、エラー”7-14″と表示された場合、接続しているポートのUSBドライバがMicrosoft製でないのが理由です。X570 AORUS XTREMEの背面端子では青いUSB3.2Gen1端子(1つしかない!)のみでまともに接続でき、たくさんある赤いUSB3.2Gen2端子(Type-C形状含む)は全滅でした。このマザーボードにはフロントパネル向けの内部端子も2種類ありますが、USB3.2Gen1側であれば認識する可能性があります(未確認)。
VIVE無印では使い物にならなかったHMDに表示するWebブラウザですが、Reverb G2では完全に文字が読める状態で動作し、コントローラでソフトウェアキーボードを操作することで検索などもできます。
音ゲー(初音ミクVR)を試しましたが全く追従できないので使い物になりません。かつてVIVEで得られた最高のエクスペリエンスをぶち壊すレベルです。海外レビューにもある通りの結果です。
そんなわけでこの画質でこのコントローラはよろしくないということになりました。インサイドアウトはさほど大きな動きのないようなVRやMRは行けると思うのですがスポーツ系ゲームのような動き回るタイプのVRでは不適な気がします。Valve Indexコントローラを買うことにしました。